
WATER SHAPES THE DRINK
水は、酒のかたちを決めるのか。
仕込み水、洗米、割り水。水はすべての酒の最初の原料です。けれど「この水だから、この味」と言い切ることはできません。
米、葡萄、麦、芋、黒糖、樽、水。 土地と造り手から、日本の酒文化を辿る。
001 / 011
WATER 水
ORIGIN
TOWADA, AOMORI
TOHOKU · JAPAN
04 — OPENING
EVERY GLASSHASA PLACE.
水が湧き、米が実り、葡萄が熟し、麦が揺れる。造り手がそれを受け取り、発酵させ、蒸留し、待つ。このアーカイブは、酒を通して日本列島を旅するための地図です。
05記録された風景


















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06THE DRINKS OF JAPAN
六つの酒、六つの文化。醸造酒と蒸留酒を分け、それぞれの土地と造りを辿ります。
07SAKE — 日本酒
日本酒(清酒)は、米・米麹・水を主な原料として発酵させ、こして造る醸造酒です。米のでんぷんを麹が糖に変える「糖化」と、酵母がその糖をアルコールに変える「発酵」が、ひとつのタンクの中で同時に進む——この並行複発酵が、日本酒造りの核心にあります。
どの米をどこまで磨くか、どの水で仕込むか、どの酵母を使うか。蔵ごとの判断と、杜氏をはじめとする造り手の技術が、一本一本の個性をつくります。

| 名称 | 原料 | 精米歩合 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Junmai Daiginjo純米大吟醸酒 | 米・米こうじ | 50%以下 | 吟醸造り |
| Daiginjo大吟醸酒 | 米・米こうじ・醸造アルコール | 50%以下 | 吟醸造り |
| Junmai Ginjo純米吟醸酒 | 米・米こうじ | 60%以下 | 吟醸造り |
| Ginjo吟醸酒 | 米・米こうじ・醸造アルコール | 60%以下 | 吟醸造り |
| Tokubetsu Junmai特別純米酒 | 米・米こうじ | 60%以下または特別な製造方法 | |
| Junmai純米酒 | 米・米こうじ | 規定なし | |
| Tokubetsu Honjozo特別本醸造酒 | 米・米こうじ・醸造アルコール | 60%以下または特別な製造方法 | |
| Honjozo本醸造酒 | 米・米こうじ・醸造アルコール | 70%以下 |

08 — JAPANESE WINE · 日本ワイン
勝沼・山梨県甲州市
表示基準のうえで「日本ワイン」と名乗れるのは、国内で栽培された葡萄のみを原料とし、国内で製造された果実酒です。輸入濃縮果汁などを使った「国内製造ワイン」とは区別されています。
山梨、長野、北海道、山形をはじめ、産地は全国に広がっています。甲州やマスカット・ベーリーAのように、日本で育まれてきた品種もあります。


日本の葡萄品種
出典:国税庁 ↗OIV 2010
KOSHU
甲州
2010年、OIVにワイン用ぶどう品種として登録。
OIV 2013
MUSCAT BAILEY A
マスカット・ベーリーA
川上善兵衛がベーリーとマスカット・ハンブルグを交配して作出。2013年にOIV登録。
OIV 2020
YAMASACHI
山幸
2020年にOIV登録。


09CRAFT BEER — クラフトビール / 地ビール
1994年の酒税法改正でビール製造免許に必要な年間最低製造数量が引き下げられ、各地に小規模な醸造所が誕生しました。「地ビール」と呼ばれたその流れは、いまクラフトビールとして多様なスタイルへ広がっています。
麦芽、ホップ、酵母、そして水。土地の果実や米、柑橘を使う醸造所もあり、スタイルの定義と地域の個性が交差するところに日本のクラフトビールがあります。
スタイル
スタイルは探索の手がかりです。各ビールのスタイルは、造り手自身の表記に従って記録します。
記録された造り手
クラフトビール — すべて見る →
10JAPANESE WHISKY — ジャパニーズウイスキー
日本のウイスキー造りは、1920年代の蒸溜所建設から本格的に始まりました。麦芽の糖化と発酵、銅の蒸溜器での蒸溜、そして木樽での長い熟成を経て、一本のウイスキーになります。
日本洋酒酒造組合は「ジャパニーズウイスキー」の表示に関する自主基準を定めています。当サイトでは、国内で製造・瓶詰めされたというだけで一律に「ジャパニーズウイスキー」と分類せず、商品ごとに表示基準と根拠を記録します。

表示基準
「ジャパニーズウイスキー」と名乗るために。
日本洋酒酒造組合の自主基準(2021年4月1日施行、経過措置は2024年3月31日まで)。当サイトでは商品ごとに labelingStandard・originClaim・出典・確認日を記録し、根拠がない限り分類しません。
出典:日本洋酒酒造組合 ↗樽の中の時間
01 / 05
NEW MAKE
ニューメイク
蒸溜したばかりの原酒は無色透明。
02 / 05
CASK
樽
木樽に詰められ、蔵で眠りにつく。
03 / 05
TIME
時間
季節が巡り、樽と原酒が静かに作用しあう。
04 / 05
MATURATION
熟成
色と香りは、樽の中で時間とともに育つ。
05 / 05
BOTTLE
瓶
熟成期間や樽の種類は、商品ごとの公式情報で確認します。

余市蒸溜所・北海道
記録された造り手
ジャパニーズウイスキー — すべて見る →11SHOCHU — 本格焼酎
本格焼酎(単式蒸留焼酎)は、麹を用いて原料を発酵させたもろみを、単式蒸留機で一度だけ蒸留して造られます。原料の香りと味わいが残りやすいことが、その大きな特徴です。
鹿児島・宮崎の芋、大分・壱岐の麦、熊本・球磨の米、奄美の黒糖。九州を中心に、原料と麹と土地の結びつきが、焼酎の地図を描いています。
麹
白麹
黒麹菌の変異株といわれ、南九州の本格焼酎造りで広く使われています。
黒麹
泡盛に用いられる麹。クエン酸をつくり、雑菌の増殖を抑えます。
黄麹
日本酒に用いられる麹。


12AWAMORI — 泡盛
泡盛は、米を原料に黒麹菌で米麹をつくり、その麹だけで仕込む「全麹仕込み」ののち、単式蒸留機で蒸留する沖縄の蒸留酒です。
長く寝かせた泡盛は古酒(クース)と呼ばれ、甕で継ぎ足しながら育てる「仕次ぎ」の文化とともに受け継がれてきました。古酒の表示には業界の基準があります。










SNOW雪山
PADDY田
VINEYARD葡萄畑
BARLEY麦
FOREST森
KURA蔵
DISTILLERY蒸溜所
OKINAWA沖縄
14EXPLORE BY REGION
北から南へ、十一の地域。気候と水と原料の違いが、酒の違いになる。
1547 PREFECTURES
点は、記録された酒のカテゴリーを示します。記録のない県は調査中です。
16LAND AND WATER
ワインの「テロワール」という考え方を、すべての酒に機械的に当てはめることはしません。日本酒や焼酎、泡盛では、土地・水・原料・気候・文化という文脈の重なりとして、それぞれの酒と場所の関係を記録します。

WATERSHAPESTHE DRINK.
01 — LAND
土地
気候、地形、土。原料が育つ場所。
02 — WATER
水
仕込み、洗米、割り水。すべての酒の最初の原料。
03 — INGREDIENT
原料
米、葡萄、麦、芋、黒糖。その土地で選ばれてきたもの。
04 — CULTURE
文化
食、祭り、暮らし。酒が置かれてきた場所。
17INGREDIENTS
原料から酒を探す。米、葡萄、麦、ホップ、芋、麹、水、木。
18FERMENTATION — 発酵
糖がアルコールに変わる。すべての酒は、ここから始まる。
日本酒 · 日本ワイン · クラフトビール · ジャパニーズウイスキー · 焼酎 · 泡盛

01
糖をつくる
葡萄は最初から糖を含みます。米や麦、芋のでんぷんは、そのままでは酵母が使えないため、麹や麦芽の酵素で糖に分解します。
02
並行複発酵
日本酒では、麹による糖化と酵母による発酵が同じタンクの中で同時に進みます。ビールでは糖化を終えた麦汁を発酵させ、ワインでは果汁の糖をそのまま発酵させます。
03
醸造酒として
発酵を終えたもろみや果汁をこして仕上げたものが、日本酒・ワイン・ビールといった醸造酒です。
19DISTILLATION — 蒸留
熱と銅と蒸気が、もろみから香りと酒精を取り出す。
ジャパニーズウイスキー · 焼酎 · 泡盛

01
単式蒸留
もろみを釜で加熱し、立ちのぼる蒸気を冷やして集める方式。一回ごとに仕込み、原料由来の香りが残りやすいとされます。本格焼酎と泡盛は単式蒸留機で蒸留されます。
02
連続式蒸留
塔の中で蒸留を連続して繰り返し、純度の高いアルコールを効率よく得る方式。グレーンウイスキーなどに用いられます。
03
蒸留酒として
蒸留を経たものが、ウイスキー・焼酎・泡盛といった蒸留酒です。醸造酒とは造りの工程そのものが異なります。
20MATURATION — 熟成
樽、甕、瓶、蔵。時間もまた、原料のひとつ。
ジャパニーズウイスキー · 泡盛 · 日本ワイン · 焼酎 · 日本酒

01
樽
ウイスキーは木樽の中で熟成します。樽の材や前歴、置かれる環境が、熟成の進み方に関わります。
02
甕
泡盛は甕などで長く寝かせることで古酒(クース)となります。古い甕に新しい酒を継ぎ足す「仕次ぎ」の文化があります。
03
瓶と蔵
ワインや日本酒、焼酎にも、貯蔵や熟成を経て出荷されるものがあります。期間や方法は造り手と商品によって異なります。
21THE MAKERS
杜氏、醸造家、ブルワー、蒸留家、ブレンダー。人物の経歴や言葉は推測せず、公式情報などの出典で確認できたことだけを記録します。
TOJI
杜氏
酒造りの最高責任者。蔵人を率い、原料の扱いから搾り、貯蔵、熟成まで全工程に目を配ります。南部・越後・丹波など、出身地ごとの呼び名があります。
出典 ↗WINEMAKER
醸造家
畑と醸造所のあいだで、葡萄をワインへ導く人。
BREWER
ブルワー
麦芽とホップと酵母から、ビールを設計し醸す人。
DISTILLER
蒸留家
もろみを蒸留し、酒精と香りを取り出す人。
BLENDER
ブレンダー
熟成した原酒を組み合わせ、ひとつの味わいを組み立てる人。
記録に残る創業者
22HISTORY
年表には、出典を確認できた出来事だけを掲載しています。
23EDITORIAL STORIES

BACKTO THE LAND.
富士山と湖
25MAKERS · CELLARS · BARRELS · POT STILLS · WAREHOUSES
















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27EXPLORE THE ARCHIVE
ランキングは作成しません。数は、出典で確認できた記録の件数です。
28RESPONSIBLE DRINKING
お酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。